「あっ・・・!」
本を閉じたその子は私を見て、ハンカチを受け取る。
ふと本の題名が目に入る。
その本は今大人気ドラマの原作だった。
「そのドラマ、私見ているよ」
「本当ですか!?このドラマ、あんまり見ている方いなくて。
見ている人、いたんですね!」
大きな丸い瞳を輝かせ、女の子は喜ぶ。
「あたし前島咲希(まえしま・さき)です」
「私小西雀璃。ね、話しても良い?」
私は空いている前の席に座り、咲希とドラマについて語り合った。
学校に来て、初めて笑えた気がした。
そして咲希のことも知った。
咲希は本当は超美少女だということが。


