午前2時。



 静かな私立高ノ宮学園の校舎内。







 今、ターゲットが目の前を歩く。




「・・・さっきから誰だね。わたしのあとをつけて」



「小西雀璃です」




「小西くんか。どうしたこんな夜中に」




「校長こそどこへ行くんですか?」




「わたしかい?わたしは・・・忘れ物を取りに」




「・・・嘘はいけませんよ校長先生?」




「嘘?わたしは嘘なんてつかないが?」




「じゃあこの写真はなんですか?」




 俺はポケットから先ほど隠し撮りした1枚の写真を見せる。




 途端に校長の顔が凍り付いた。