「・・・」



 友貴の携帯電話を見る目が、どこか厳しい。



「どうしたんですの?」



「・・・小西財閥は、存在しません」



「「「え?」」」



「あのホームページもデタラメです。
誰かが意図的に作ったものでしょう」



「あのホームページが嘘?じゃあ雀璃は何でプラチナなんですの?」



「・・・僕の予想ですけど。

校長が雀璃を僕らの仲間にさせるため、わざとランクをプラチナにしたのかもしれません。
プラチナを見かけたら話しかける僕らのことを校長はご存知のはずです。

もし潜入捜査をしているのが事実なら、雀璃も他の生徒とは違う僕らを仲間にした方が潜入捜査がしやすいと考えても不思議ではありません」




「友貴の予想がもし本当なら、あたくしたちは校長に騙されていたということになるわよね」



 ・・・悔しいわ。



 このあたくしたちが騙されているなんて。



「なぁ麗華。雀璃に俺らのこと話そうぜ?
このままだと俺らは校長のせいで犯人にされ、各務先生や内田みたいに殺されるかもしれないんだぜ?
俺まだ死にたくねぇし」



「・・・えぇ。話しましょう。雀璃に」





 あたくしたちは前のあたくしたちじゃないわ。



 雀璃、あたくしたちはあなたを信じます。



 もしあなたが



 殺し屋でも。