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「いくら校長の頼みだからって、こういうのはやっぱり良くないわよ」



「あたくしもそれは思うわ。
でも、校長があたくしたちに土下座と言うものをしてまで頼んだのよ?
ガーデンも使わせてもらっていますし。
今更断ることは出来ませんことよ?」



「でも校長の考えた“あの計画”を実行していた各務先生が亡くなって、
同じく実行していた内田皆子が行方知らずだろ?
誰か気が付いて排除しているんじゃないのか?

今巷では謎の犯罪者による殺人事件が行われているらしいしさ」




「わたくしもそれは聞きましたわ。
亡くなっている方は皆、世間から非難されていた方たちばかりだそうよ。
いじめをしていたり、ブラック企業の社長だったり」




「冬馬は各務先生を殺し、内田皆子を行方不明にしているのがその犯罪者だと言いたいんですか?」



「その通りや友貴。
もしそれが本当なら、俺らも殺されるぞ?」



「あたくしたちも?
可笑しいんじゃありませんこと?
だってあたくしたちも指示されて行っているんですから。
・・・生徒にメールで指示したのはあたくしたちだけれど」




「俺らが犯人だとばれる心配はないと思うよ。
俺らにつながる証拠は何一つない。
メアドだけで俺らに辿り着けられるわけないよ」



「油断は禁物ですよ冬馬。
相手はプロです。ハッキングなどとは簡単でしょう。

もしかしたら、もう犯人は僕らに気が付いてるかもしれませんね」




「変なこと言わないでよ友貴!
そんなことより、内田皆子の行方はわかったの?」