今のって、完全にお嬢様と執事の会話だよね。



 僕らはそういう関係じゃないのに。




「お嬢様、念のため、こちらをお渡ししておきます」



「ん?」




 中にネックレスが入っていそうな細長い箱を渡される。




 中身は・・・・。




「ナイフ?」



「ええ。護身用にお持ちください」




 ニヤリと伶が笑う。




 さすが殺し屋だねぇ。




「ありがと」



「血が見たいからと言って、むやみにお出ししないようお気を付けください」




「大丈夫だよ!だってもしいじめがあるってわかったら、殺しても良いんでしょう?」




「勿論でございます」