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 そしてあたしは。



「・・・見つけたよ?お母さん」



「アナタ、誰よ」



 髪を黄色く染め、お化粧を学んだあたしはお母さんが気が付かないほど変わっていた。




「お母さんを殺しに来たよ?」



「季久(きく)。この子は誰だ?」




 お母さんの名前を呼ぶ、知らない男の人。



「ママぁ、誰ぇ?」



 お母さんに手をつながれた小さな男の子。



 少し膨らんだお腹。







 お母さん、あたしを捨てたくせに、新しい家族を持っているのね。




「あたしは久留沢季椰。お母さんの娘よ」



「知らないわアンタなんて」




「お母さんが忘れていても、あたしは忘れないわ。
お母さんに殴られたことも、殺されたことも、捨てられたことも。
あたしはずっと忘れてなんていないわ」