「キイちゃん。お母さんの目が覚めたよ」 「え・・・?」 「キイちゃんを探している。会いに行こう」 病院なら、お母さんが怒る心配もない。 「久留沢さん、キイちゃんですよ」 「季椰!」 病室の中でお母さんが叫んだ。 「お、お母さん・・・」 「無事だったのね」 思いがけないお母さんの言葉に驚く。 「ありがとうございます、先生」 「いや良いんだよ。キイちゃんと2人きりにさせますね」 「ええ。是非お願いします」 先生が出て行くと、お母さんは優しい声で 「季椰、おいで」 と言った。