☆☆☆☆
「トップに立て」
それがあたしと家族を結んでいた言葉だった。
「何なのこの点数は。ちゃんと勉強したの?」
言いながら母親は90点と書かれたテストを破った。
「ごめんなさい・・・」
「謝るだけじゃアタシがアナタを責めているみたいじゃないの。
ちゃんと答えなさい、季椰」
「あ、あたし、勉強したよ。この間より」
寝る間も惜しんで。
「嘘つかないでって何度言ったらわかるのッ!?」
バシッ
小さな小学2年生の体はいとも簡単に倒れる。
頬が赤くはれる。
口の中で鉄の味がする。
「次は勉強しなさい」