モップを近くにある傘立てに立てると、上から誰かが走ってくる音が聞こえる。



 ・・・先生か?



 もし俺がいることがばれたら、まずいな。



 やはり関係ねぇ奴は殺したくない。





 しかし、走ってきた足音の主は、内田皆子だった。



 手には卵を抱えている。






 ロッカーの方へ来たので、隠れる。






 内田さんは卵を西川結実の隣のロッカーへ投げ込んだ。



 弱い卵の殻の割れる音がする。






 確か西川結実の隣は・・・東真結のロッカーだ。






 卵の黄身で黄色くなるロッカーを脳内に浮かべ、軽く身震いする。




 何してんだよ・・・こいつは。