ゲーム






☆☆☆




 1時。



 サタンの格好に着替えた俺は、内田皆子の住む自宅へ向かう。



 内田皆子は父親が大学教授、母親が高校教師、兄が小さな会社の社長という一家だ。



 周りから見ればお金持ちだけど、高ノ宮の生徒から見れば貧乏だ。






「何なのかしら、用事って」



 伶が予め内田皆子に電話し、外に出るよう操作してくれたので、あっけなく内田さんは家を出る。




 俺はその後を、ばれないようついていく。




 向かう場所は高ノ宮学園。




「・・・もしもし?内田です」




 内田さんがどこかに電話をかけている。



「明日もですか?わかりました。今学園に用事があって行くところですの。
何か準備しておくことはありますか?」




 誰と話しているんだろう。