「良いよ。手加減しないからね」
濁った瞳で笑いながらワイヤーを器用に使い俺を血で染めて行く男。
「もぅギブァップすればぁ?」
「駄目だ。俺はプラチナになるんだ」
「そぉなんだぁ。じゃぁもっとボクとぁそんでねぇ?」
キャハハハと狂った笑いがドームに響く。
「ぁきめなぃんだからぁ。しょうがなぃ。ボクがギブァップするよぉ。
キミはボクに勝ったのね」
「勝ってない、俺は・・・」
「ぃぃよ。ボクキミのこと気にぃったからぁ。
ボクとぃっしょに強くなろぉ?」
俺はその男と共に母親を殺した。
俺は世界でナンバーツーに。
男はナンバーワンになった。
「ボクは血が好きなの。もぉぁのわくわく感、たまらなぃよねぇ」
「狂ってんな、お前」
「ふふ・・・ふふふ。ぃぃの、ボク狂っていても」
俺は一生こいつに勝てないだろう。


