「シュウジ…?」
「何?」
「え、と…。先に送別会に行ってもいいかな?
…お酒は、飲まないようにするから。」
簡単に出す答えなんかじゃない気がして、苦し紛れにそう言ってはみたけれど、嘘なんかじゃない。
慕う係長に、お礼くらいはしたかった。
シュウジとは違う意味で、大切な人だから。
シュウジは何かを考える素振りをした後…
『分かった。帰りは迎えに行くから、
電話して?』
と言って、また私の首筋に顔を埋めた。
--- チクッ
噛まれたみたいな痛みを感じて身をよじると、シュウジは満足顔をしながら…
「君には、男がいるよーっていう印をね?」
と囁いた…。
きっと、今の私の首筋には赤い花弁が浮かび上がっているはずだ。
シュウジのその独占欲に、私は嬉しいと感じていた…。

