大人のEach Love



「えぇっ?!私がっ?!」


確かに、酔うと頬は熱くなるけれど、自分の雰囲気までは分からない。


色っぽい…?

そんな事、誰にも言われた事なんて…


と、そこまで思ってから気付いた。

私は、お酌ばかりをしていて自分が酔った事なんて殆んど無い。

元彼と宅飲みした時か、別れた日にBarで飲んでいた時だけだ。

シュウジが言う『色っぽい』が、どの程度の事なのかは分からないけれど、お酒の入りが多い時という事だけは分かる。


「だから、君一人を送別会には行かせられない。歓迎会が別口なら、それでも俺は構わないよ?」


「えっ?!で、でも…それなら私達二人で行くわけにもいかないでしょ?」


「じゃあ、実は同期でしたー!ってのは?」


「…て、シュウジ、私と同期なの?」


「違うよ。君の7歳年上。」


「えっ?!!シュウジ、36歳なの?!」


「…童顔で悪かったね。」


私とそう歳も変わらないと思っていたのに、まさか7歳も年上だっただなんて。

驚き以外の何物でもなかった…。