大人のEach Love




「…ずっと。信じてたの。…会えるって。」


「…嬉しいな。でも、俺が嘘つきだったらどうしていたの?」


「寂しかったけど…。それでも、信じてた。
…シュウジの『またね』を、信じてた。」


私がそう言うと、シュウジは私の首筋に顔を埋め、抱き締める力を強めた。

苦しい…でも、…嬉しい…。

会いたかった愛しい人だから。


その人に抱き締められて、私の枯渇寸前だった気持ちは潤い満たされていく。

聞きたい事は山ほどあるのに、今は、ただ、
シュウジの温もりだけを感じていた。


スーツ越しに感じる、シュウジの逞しい腕。
私の頬をくすぐる柔らかい髪。

抱き締められている安心感の傍ら、首筋に感じる呼吸で背筋をゾクゾクとさせていた。



容姿はどことなく童顔寄りのシュウジ。

だから、私は同じ歳か年下だとばかり思っていたけれど…。

シュウジは、部長なんだ。