彼女が呟いた
『彼は、あたしの事なんて…』
彼が言った
『彼女は、寂しさに耐えられない…』
二人が離れる事に不安になるのは分かるけれど、二人ともが、私に気持ちをぶつけるだなんて…。
筋違いにも程がある。
腹を立てながらも、こうやって交互に二人の話を聞かされている私自身すらも。
「はぁ…。取り合えず、私から彼女の事を話すつもりはないわよ。それに、ちゃんと聞いたわけじゃないし。」
「…そう…なのか…。」
「貴方が不安なら、彼女だって不安なんじゃないの?それをフォローしてあげるのが貴方の役目なんじゃないわけ?」
「……。」
無言になるとか…情けないわね。
本当に…嫌になる。何もかもが。
「…ねぇ。」
「…何?」
「むかつくのよ。歯、食い縛りなさい?」
「はっ?!!」
私は、力一杯拳を握り締め、
そのグーの手を振りかぶった。
「私はあなた達のお母さんじゃないのよっ!!
…ふざけんなーーーーーっっ!!!」
という怒鳴り声と共に…

