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シュウジに出会ったあの日から、2ヶ月が過ぎた。
どこの誰かも知らない、シュウジ。
年齢や職業すらも知らない、シュウジ。
地理力に疎く、住んでいたマンションすらも分からない。
あの日、送ってもらう事だけに考えを巡らせていたせいか、マンション名までも見る余裕すらもなかったから。
今まで付き合っていた彼の事を、こうして気にしないでいられるのは、シュウジとの一夜があったからだと思う。
同じ部署にいる彼に、毎日顔を会わせなければならない。シュウジに出会わなかったら、きっと私は冷静さを保てなかった。
彼が選んだ【新しい恋人】も、同じ部署の後輩だったから…。
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その日の昼食後、人事異動の社内メールが届き、そのメールを開くと、そこには係長クラスの数名の名前。
そして、
それの末尾に、…彼の名前が記されていた。

