私が見知っている公道まで来ると、自宅への道のりを説明していく。
それも、どこか上の空に。
自宅に一番近いコンビニが見えてくると、そこで下ろして欲しいと言ったのは覚えている。
折角、こうやって送ってくれているのなら、
自宅前までお願いすれば良かったのに。
でも…
私は、嫌だったんだ…。
シュウジの住むマンションや、この高級車に気圧されていたのかもしれない。
ううん…
幻滅されたくなかったんだ。
シュウジに…
普通のアパートに住んでいる事を、恥ずかしく思ったから…。
「本当に、ここでいいの?」
「うん…。すぐ近くだから…。」
そう言いながらドアを開けた。
その私の手に手を重ねて、シュウジは
「…またね?」
の、言葉だけを残した…。

