大人のEach Love



その不服の感情をぶつけるかの様に、私は眠るシュウジの襟首を掴んで揺さぶり起こした。

シュウジは突然の揺さぶりに驚きながらも、目を擦りながらムクリと起き上がる。


「…おはよう。昨夜は…激しかったね?」


開口一番、そんな台詞をしらっと口にしたシュウジ。


「何もなかった事くらい、分かるわよ!」


腹立たしさをぶつけるように答えた私。
その私を見ながら、シュウジはハハッと笑いながら自分の頭を掻いて見せた。


「"昨日、私達…しちゃったの?"って台詞を聞きたかったんだけどな。」


「そんな事を言うような女じゃないわよ。
シたかシないかくらい…分かる。」


「…そ?…残念。」


そう言いながら、さっきまで頭を掻いていた手を私の頭部に当てて、撫で下ろした…。