「…壬生浪士組、八番隊隊長、藤堂平助!」
名乗りをあげて、敵に向かう。
容赦は、いらない。
守るべきものがあるから。
「はぁっ!」
酒のせいで動きが鈍いな…。
こんなんで俺に向かってくるなんて…
「…ちょっと、甘すぎたな」
「ぐぁぁぁああっ!」
心臓を狙って仕留めた。
ふと見れば、残りの奴らも片付いていた。
「ご苦労さん、片付け頼むな」
隊士に言いつけ、俺は一人で立っていた頭巾の奴に近づいた。
「…大丈夫か?」
そいつは酷く息を切らしながら、頷いた。
「そっか。あんたは、俺たちに刃向かう人?」
この質問には、首を横に振った。
「ふぅん、ならいいや。気をつけなよ」
背を向けて歩き出そうとしたとき、ドサッと音がした。
振り向くと、頭巾の奴が倒れていた。
「おい!?しっかりしろ、おい!」
うつ伏せだったから、起こして仰向けにする。
そして、頭巾を外した。
「……え…?」
その顔を見て、俺は目を疑った。
昼間の女の子、だっから。


