土方さんと花見の場所を決めに行ったその日、俺たち八番隊は夜の巡察だった。


「それじゃ、行ってくるよ」


「おう、気をつけてな」


土方さんに断りを入れてから、真っ暗になった夜の京へ踏み出す。


「いつ何があるか分からないからな、集中しろよ!」


「はい!!」


暗闇に紛れて、不逞浪士が襲ってこないとも限らない。


特に今日なんかは月がまだ出ていない。


昼の巡察以上に気を引き締める必要がある。