下級天使の寮ー……

「ただいまー」

アレンが戻ると、
リキがベッドで寛いでいた。
アレンが帰ってくると
リキはアレンに近づき、
満面の笑みを見せた。

「アレン!おかえりっす!
遅かったっすね!」
「なぁ……リキ」
「なんすか?」

リキはお茶を入れ始め、
二段ベッドの下から
クッキーの缶を取り出した。

天使達は、少しでも神が愛した人間に
近づけるよう、
神が落とした米のタネや、
小麦のタネを拾い集め、丁寧に育てて
自分達の食事やお茶菓子などに使っていた

「あのさ……」
「あっ!話の前に!
アレンもお菓子食べないっすか?
美味しいっすよ!」

リキはアレンをベッドに座らせ、
お茶を渡した。

「それでー……なんすか?」