「ふーん…
天使ってこんな風に出来たんだ」
「なんか単純っすよね?
天使の誕生って」

人間界からは確認出来ない程
遠く離れた場所に位置する
天界ー……ヘヴン。
そこには、数多くの天使が住んでいた。
天使のする仕事は生まれた時から
少しも変わっていなかった。
人間を見守り時に助言し、
生命の木を守りそして精気を分けている。
だが、変わった事と言えば
天使の中で、
一人だけ黒髪の天使が存在する事だ。
天界のどの歴史にも
“黒髪”の天使が生まれる例はなかった為、
その天使が生まれた時は天界中が慌てた。

「あーあ、この本見れば、俺の事。
なんかわかる気がしたんだけどなー」
「おい!リキ!アレン!なにしてる!
ここは下級天使禁制だろ!」
「うわっ!セラ天使長っす!逃げるっすよ!
アッ……アレン!?」
「セラは俺のパートナーだぜ?
大丈夫だって!」

人間の様に天使にも主従関係ができ、
様々な建物が出来た。
下級天使のリキとアレンは
上級天使の中でも天使長の資格を持つ
セラに、無断で下級・未熟天使禁制の
*古書館に入った事を
ガミガミと叱りつけられた。
天界では天使の階級が大きく分けて四つ、
上から、
上級天使、
中級天使、
下級天使、
未熟天使。
さらに分けると、

上級天使、ランク5〜1
中級天使、ランク10〜1
下級天使、ランク15〜1
未熟天使、ランク20〜1と分かれている

未熟天使は、天界の掃除や先輩のお世話、雑用を主にやらされ、
*ランクを上げる為に必要とされる
*メダルを1ランク15枚集める必要がある。
つまり、下級天使に昇格するには300枚のメダルを集めなければならないのだ。



*古書館(こしょかん)・・・
古より伝わる天界についての本や、
人間界の歴史が書かれている本が
沢山置いてある場所。中級天使から入り、読むことが出来る。

*ランク・・・
メダルを規定通りに集めれば
一つ上へ昇格する事が出来るシステム。
ランクがどの階級でも1になれば
一段上へ昇格出来る。
未熟天使から下級天使など。

*メダル・・・
階級ごとに違う仕事をこなし、
頑張った者に与えられるもの。
あげる人次第で貰えるメダルは様々だが
トラブルを起こせば罰として取られる事もある。それでランクが下がる天使も
稀にいる。