「これで、あいつは
俺たちの仲間だ。堕天使になった。」

悪魔はアレイストに向かって笑うと
ふっと姿を消した。

「アレン……っ」

こうなる前に……
真実を伝えておけばよかった……と
アレイストの心には
後悔と喪失感しか残らなかった。
天界に戻ると、
セラや、
他の天使達が慌てているのが目に入った。

アレイストを見つけたセラが、
駆け寄ってアレンの行方を尋ねる。

「アレイスト天使長!
アレンが行方不明なんですが……」
「アレンは……
人間になる事を望んで……堕天した……」

アレイストがセラに言うと
セラは目を見開いた後、
膝をついた。

「俺には止められなかった……」

アレイストが申し訳なさそうに
言うと、セラは立ち上がり、
すぐ様人間界に行く支度を始めた。

「セラ?何をするつもりだ?」
「答えを。あの時の答えを言ってくる。
まだ、言ってなかったあの時の答えを……アレンに伝えに……」

アレイストはそれを聞くと
セラを見て頷いた。

「俺はそれを伝えてくれと
アレンに頼まれていた」
「あいつが一番気にしていた事だ。
ずっと長く待たせてしまった……」

セラがそう言うと、
陰で聞いていたカイルが止めた。

「放っておきなよ!
セラが辛くなるの俺見たくないよ!!
なんでアンタは……
いつもアレンに構うんだよ……」

カイルがそう言うと
セラは迷う事無くきっぱりと

「アレンが大事なパートナーだからだ」

と言った。