「おやおや、天使様じゃないか……」
「相変わらず薄気味悪い所だな……」
「我々に何のようで?」

悪魔がニヤリと笑うと
アレイストは羽根を一枚悪魔に見せた。

「この僅かな天使の力を闇に変えろ」
「いいのかい?綺麗な羽根だ〜」
「その代わり、今流れている
天使の血はお前らにくれてやる」

悪魔がニタリと笑うと
約束通り、羽根を闇の力に変え、
アレイストの羽から流れる血を、
小瓶に集めた。

天使の血は極上の蜜の味。
悪魔はそれを飲む事で強力な力を得る。
アレイストは悪魔に背を向けると
足早に魔界を立ち去った。

「やったぞ。やったぞ。
力がもらえるこれで
“あの子”あの娘に……」

悪魔はそう言って小瓶の中の血を飲むと
光を放ち勢い良く爆発した。
下級悪魔に天使の血は
まだ強過ぎたのかもしれない。

「闇の力……怯ませる事しか出来ないが
アレンには……これでいいだろう……」

アレンが人間になりたいと
何処かで望むなら……それを糸に
悪魔に唆されない為に守ると
アレイストは心に決めた。

一方アレンは、
神に呼び出されていた。