「なんか人間界ってもっとワイワイしてるイメージがあるけど、
そうでもないんだ」

アレンがセラに聞くと
セラは怪訝そうな顔をした。

「いや、おかしい。
2年前はもっと賑やかだったぞ。
こんなに国全体が、
静まり返ってはいなかった。」

セラが顎に手を当てる仕草を見て
アレンもおかしいと思い始めた。

「やっぱり、
今回の事件となにか関係があるのかな?」「もしかしたら、そうかもしれない」

セラがそう言うと、
アレンは震える人間を見つけた。
アレンがセラから離れ、
その人間に近づくと、
人間は泣き喚き、
アレンの足元で膝をついた。

「えっ!俺の事見えるの?」
「見えますとも見えますとも……!
どうかどうかこの国をお救い下さい!
罪なき人々が、罪人に罪を着せられ、
特殊警察に殺されて行くのです……!!」

アレンはセラの方向を見ると、
その人間に助言をした。

「ならば、神に祈りなさい。
そうすれば貴方の苦痛や願いが届き
必ず神が助けてくれるでしょう」

アレンがそう言って、
人間の額にキスをすると
人間はその場に倒れ心地よさそうに眠った

「セラ。やっぱりなにかあったみたいだよ死者が増え続ける原因が
わかった気がする」
アレンはそう言うと、町を歩き回り、
他に異変がないかセラと見て回った。
すると、ある路地の前を通った瞬間、
ツンっと異臭が漂って来た。
鉄の匂いと何かが腐ったような匂いが立ち込める中、アレンはセラと共に
路地裏に辿り着いた。

そこで見たのは……