「こいつとお前が過ごした記憶は
天界で消させてもらう、
お前も早く忘れろ……」

セラはそう言うと
アレンを連れて消えた

「私……忘れないよ……
アレンと過ごした3日間も
幼い頃の思い出も……
もう二度と忘れない」

アレンが寝転がっていたベッドには
少し萎れた赤い薔薇が落ちていた。

・・・

天界に帰るとアレンは目を覚ました。
目を覚ましたアレンを見て
セラは舌打ちをし、
「アレンを忘却室に連れて行け」と
命令した。

「嫌だ!!セラ!!
なんでこんなことするんだよ!!!
俺ラウルの事忘れたくないよ!!
セラ!!嫌だ!!!離せ!離せ!!!」

中級天使に連れて行かれるアレンを見て
セラは、「すまない……」と呟いた。

アレンが連れて来られたのは
忘却室、人間と触れ合ってしまった記憶
を忘れさせ、
天使としての使命を思い出させる所だ。
アレンの場合、下級天使ランク11の資格を取った所まで忘れさせられる。

忘却室に設置してある、
清水の入ったカプセルの中に入り、
少しの間眠りにつくのだ。