太陽が見え始めた頃、
アレンは古書館を出ようと物陰から
姿を表した。
すると、目の前に仁王立ちしている
セラの姿を見つけた。
「どうして、約束を守らなかった……」
「……」
セラの問いかけに、アレンは黙った。
長い沈黙とリイカが見守る中、
セラはさらに質問した。
「どうして……古書館に入った?
なぜ……出生記録本を持っているんだ?」
そこでやっと、アレンは口を開いた。
「胸が……ずっとモヤモヤしてた……。
セラが……俺の問いかけに
いつまでも答えてくれないから……
いいように逸らして
真実を教えてくれないから……
自分で真実を探してたんだ……」
アレンが辛そうな顔をして、
セラに記録本の自分のページを見せた。
「ラウルにどうして横線が引いてあるの?俺の……妹だよね?」
「っ……」
セラは目を逸らし、
悲しそうな顔をした。
「そいつは……消滅した。」
「!?」
セラから聞いたその一言に
アレンは絶望を感じた。
自分が黒髪でもしかしたら
仲間がいたかもしれないのに……。
兄妹なら、“黒髪”に生まれてきた
不安と孤独を分かち合える事が出来るかもしれなかったのに……。
「そう……なんだ……」
アレンがセラの方に寄ると
セラはアレンを抱きしめた。
黒髪の天使……
天界には異質な黒髪。
誰よりも不安と孤独に満ちていた
アレンをセラは理解してあげることが
出来なかったと改めて感じていた。
パートナーなのに、アレンの
辛さをわかってあげられなかった。
セラは、アレンを少し怒ったあと
自室で自分を責めたてた。
アレンは古書館を出ようと物陰から
姿を表した。
すると、目の前に仁王立ちしている
セラの姿を見つけた。
「どうして、約束を守らなかった……」
「……」
セラの問いかけに、アレンは黙った。
長い沈黙とリイカが見守る中、
セラはさらに質問した。
「どうして……古書館に入った?
なぜ……出生記録本を持っているんだ?」
そこでやっと、アレンは口を開いた。
「胸が……ずっとモヤモヤしてた……。
セラが……俺の問いかけに
いつまでも答えてくれないから……
いいように逸らして
真実を教えてくれないから……
自分で真実を探してたんだ……」
アレンが辛そうな顔をして、
セラに記録本の自分のページを見せた。
「ラウルにどうして横線が引いてあるの?俺の……妹だよね?」
「っ……」
セラは目を逸らし、
悲しそうな顔をした。
「そいつは……消滅した。」
「!?」
セラから聞いたその一言に
アレンは絶望を感じた。
自分が黒髪でもしかしたら
仲間がいたかもしれないのに……。
兄妹なら、“黒髪”に生まれてきた
不安と孤独を分かち合える事が出来るかもしれなかったのに……。
「そう……なんだ……」
アレンがセラの方に寄ると
セラはアレンを抱きしめた。
黒髪の天使……
天界には異質な黒髪。
誰よりも不安と孤独に満ちていた
アレンをセラは理解してあげることが
出来なかったと改めて感じていた。
パートナーなのに、アレンの
辛さをわかってあげられなかった。
セラは、アレンを少し怒ったあと
自室で自分を責めたてた。

