「あ、心配しないで。俺のじゃないし」

呆然としている私に何を勘違いしたのか、そう教えてくれた。

「ちゃんと封がされていた新しいのなんだからな」

「あ、ありがとう…」

理久がスタスタと近づいてくる。

「…はい、口開けてー」

私の前に座った理久は、急かすように言った。

「磨いてあげるから、早く」

「…え?…んぐっ」

微かに開いた口に理久が歯ブラシを押し込んできた。

どうする事も出来ない私は、理久にされるがままだった。

…恥ずかしい。

こんなの子供の頃以来だ。