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奈々がコンビニのバイトに就いてから、数週間後。

「…雨か…」

俺は空を見上げながら呟いた。

ただ今、バイトの帰り。

相変わらず、俺は奈々とバイトを一緒にしているが…
時間は深夜ではなくなった。

奈々は飲み込みが早くて、すぐバイトに慣れた。

記憶喪失になってからの俺よりも、短時間で覚えたんじゃないだろうか。

なので、俺達は店長から昼間に働くように言われたのだ。