――― 「こんにちはー」 バイトにも慣れ始めた頃。 いつも通りに事務室に入った俺の目に、珍しく店長の姿が飛び込んできた。 店長は店には滅多に顔を出さないから、何だか変な光景だ。 「…あ、理久くん!」 「お久し振りです、店長」 「久し振りー。ちょっと来てー」 「はい?」 手招きする店長に、俺は首を傾げながら駆け寄った。 近寄って分かったが、店長の後ろに誰かが立っていた。