「何だか懐かしいです」

悟士は俺に制服などを渡しながら言った。

「…だから俺が教えるのは、お返しですね!」

悟士は楽しそうにケラケラと笑った。

「…ビシバシとお願いしますよ、先輩っ」

「先輩は止めてくださいよー」

俺が悟士の背中を押すと、悟士が恥ずかしそうに言った。

…そうして、記憶喪失の俺にも良い後輩が出来たのだった。