「し、失礼しま、」

<パンッ!パンッ!>

裏口から入った瞬間、破裂音が響いたので俺は飛び退いた。

「『おめでとう!』」

「……え?」

恐る恐る顔を上げると、皆の手にはクラッカーが握られていた。

「理久くん、バイト復帰おめでとー」

奥の方から店長が手を叩きながら歩いてきた。

「て、店長…これはいったい…?」

「…ようやく理久くんがバイトに復帰するのに…お祝いもナシなんて変でしょ」