…客用の部屋かなぁ、なんてこの時は大して気にしなかった。

そして次の部屋は…

「何コレ…」

俺は目の前の光景に、ただ唖然と突っ立っていた。

部屋中が、一人の女子の写真でいっぱいなのだ。

…まさか、これが…
…[奈々]なのだろうか…?

俺は写真の張ってある壁に近寄っていった。

「…奈々…?」

少し茶色っぽいボブヘアー。

まだ顔に少し幼さが残る彼女は、ナチュラル風の長いワンピースを翻していた。