「…あの…ちょっと…分かりません…」

俺が申し訳なさそうに頭を下げると、医者は首を振った。

「良いよ良いよ。…しかし…[奈々]なら…やっぱり女性の名前だろうな。…君の親族等かなぁ…。…ほら、妹とか姉とか…」

妹や姉は関係ないような気がした。

…医者達には言わなかったが、何だか『奈々』という名前の持ち主に好意を抱いていたような覚えがあるんだ。

…この年で妹や姉に好意を抱いているとは、何というシスコンだろうか。