「奈々…ッ!!」

俺は勢いよく起き上がった。

周りでは見知らぬ人が俺を見下ろしている。

「だ、大丈夫かい!?」

「…え?」

「君、一週間ずっと意識不明だったんだよ!?」

慌てて周りを見渡すと、どうやらココは病院みたいだ。

「…んー…」

「乗っていたバスが事故に遭ってね。…死人が出たほど大きな事故だったんだよ?…本当に目を覚まして良かった…」

「はぁ…」

俺は何が何だかよく分からなくて、眉をひそめた。