長椅子がたくさん並んでいるスペースの隅に、自動販売機はある。

俺はそこで立ち止まると、コーヒーを二つ買った。

…気分だけでも良いから、奈々と乾杯がしたかった。

奈々の初仕事のネイルデザイン。

これをきっかけに、もっと奈々が元気になってくれたら良いんだけど…。

…そんな事を考えながら、俺は階段を登った。

奈々の病室に着き、ドアを開けた俺の目に飛び込んできたのは…


「…ぅ…ゥあ…あああッ」


もがき苦しむ奈々の姿だった。