「…そう…ですか…」 俺は言い返す気力も無くなり、ため息をついて俯いた。 「…では、私は失礼します。…奈々さんの様子が急変したら、すぐに知らせてくださいね」 それだけ言うと、医者は早足に出ていった。 「…奈々…」 俺は小さく名前を呼んだ。 二人きりの病室の空間が、寂しく思える。 「…ごめんね」 「…何で謝るんだよ」 「…迷惑…かけちゃって」 「…迷惑なんかじゃ…」 「…両親にも話さなきゃいけないかな…」