その医者の言葉に俺は慌てて奈々を見た。

奈々は眉をひそめて、ゆっくりと俯いた。

「…奈々さんは重度の病気で…えっと、病名は奈々さん以外には非公開にさせていただきますね」

再び奈々を見ると、奈々は俯いたままだった。

病名の非公開は奈々が望んだ事なのだろうか…。

「…そして…余命は…一年です」

「…は?」

「……理解できないのは分かりますが…奈々さんは余命一年…です」

医者は言い聞かすように繰り返した。