―――


次の日の朝、奈々の病室を訪れると…
もう既に奈々は目覚めていた。

奈々はベッドに座っていて、顔を俺に向けていた。

「理久…」

奈々が遠慮がちに俺の名前を呼ぶ。

「…彼氏さんも来たみたいだし…話しても大丈夫かな?」

ベッドの横に立っていた医者が、俺と奈々を交互に見ながら言った。

「…お願いします」

奈々が元気のない声で返事をした。

「…じゃあ、まずは…奈々さんが親族の方に話をするのを望んでいないので…理久さんに話させていただきます」