落ち着いてきた彼女が、的確に段々と喋る。

そう。

俺が記憶喪失になったのは、奈々の墓参りに行く為に乗っていたバスが事故に遭ったから。

…奈々の家族と何だか会いにくかったから、毎年朝早くに墓参りに行っていた。

「そして後々、あなたが事故に遭った事を知ったのです。…私…これはチャンスだって思ったんです…」

寧々さんは一呼吸おいた。

「…私達家族があなたに言えなかった事を、言うチャンスじゃないかって」