「ううん。…実は、奈々と同じ物が食べたかったから、ね?」

理久は恥ずかしそうに微笑んだ。

…キュンって…
キュンってなっちゃうよ…!

…好きに…
好きになっちゃうよ…っ。

…ダメだ。

分かってるよ?

ダメなのは分かってるけど…。


―――


昼ご飯も食べ終わり、私達は食料品売り場を歩いていた。

「奈々、何作るの?」

「えっと…理久は何が食べたい?」

「え?…俺が食べたい物で良いの?」