「朝ご飯食べて、ゆっくりしたら…買い物行こ」 「…え?」 「酷いな。約束したじゃん。今日、奈々が料理してくれるんだろ?」 「あ…うん」 「今日はバイトが休みだから、一緒に行こうな」 「…分かった」 「じゃ、早く食べちゃって」 「うん」 ――― 数時間後。 「11時だ」 隣でテレビを見ていた理久がポツッと呟いた。 「そろそろ行こっか」 「…うん」 私は小さく頷くと、部屋に戻った。