あたしは玲央先輩に手を引かれながら、暗くなった廊下を歩いた。

「じゃぁ、玲央先輩。今日はいろいろ、ありがとうございました。では」
少し暗いけど、平気だよね。
と、思っていたのに…

「美々、待って」

玲央先輩の大きな手があたしの腕を掴んだ。

「え、玲央先輩…?」
「送ってく」
「――…へっ!?」
「もう、外暗いし、危ない」
「え、でも…」
さすがに、悪い…。
「はぁ…。美々さん?俺に送らせては くれないでしょうか?」
「うぅ…、お願いします…」
先輩は、時々強引で…

あたしはそれに…
ドキッとしてしまうんだ。