「ありがとう、ございます…」

先輩は、ギュッと、腕の力を強めた。

「先輩…っ?」

ねぇ、先輩。

苦しいよ。

先輩を想うと、苦しい。

彼女がいるのに、こんなことしてて…いいんですか?

そう思ってるのに、

離さないで、離れたくないと、思ってる。

あたし、すごく…

最低だ――…。