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「大翔、樹里ちゃん」


ファミレスから出ると聞いたことのある声がして振り返る


そこにいたのは親父だった。


忙しいはずなのに何でいるんだ?


疑問符ばかり浮かぶ俺に樹里が肩を叩きボードを見せてくれた


《あたしに連絡があったから居場所を教えたの。そしたら迎えに来てくれるって返信が。》


なんだかんだいって親父も母さんも樹里には甘い


「大翔に連絡するより樹里ちゃんにした方が早いからな」


「我が息子より樹里が先か」


なんとなく妬ける



「あれ、大翔が拗ねてる?」


奈那にはかなわないな


「奈那ちゃん、勇悟くん、大翔の父です。うちで良かったらゆっくりしていってね。妻も2人に会えるの楽しみにしてるよ」


母さんも奈那に会ってみたいって言ってたし。


「樹里、帰ろうよ。さすがにあたしも疲れてきた」


奈那の一言でみんな仲良く帰宅した