____放課後


あっという間に下校の時間


冬華は用事で帰ったし大翔は小牧先生に呼び出された


「樹里の写真、いつ見ても落ち着く」


と言ってくれたのは実夢


“一人で帰すのは心配だから”という大翔の要望で実夢が相手をしてくれている


大翔や冬華、実夢のおかげでこのクラスでのいじめはない


大翔や冬華が用事の時は実夢とあたしが撮った写真を見る


そのたびに実夢は写真を褒めてくれるんだ


「この中ではこの写真が好き」


と指差したのは奏哉さんと花菜ちゃんの横顔の笑顔の写真


「樹里だから撮れる1枚だと思うな」


恥ずかしいけど《ありがとう》と書いたボードを見せた


「樹里、帰ろう。上條、樹里の相手ありがとう」


大翔が帰って来たので帰る準備を始める


「樹里の写真見るの楽しみだからお安いご用です。樹里、またね」


実夢は笑顔で帰って行った


最近の実夢、笑顔が増えた気がする