【更新中】キミの声、聞かせて

大翔が連れてきてくれたのは誰も居ない生徒玄関の隅っこ


此処は死角になっていて生徒達には見えない


荷物を置くと大翔は抱きしめて頭を撫でてくれた


「樹里、ごめんな?」


どうして大翔が謝るの?


女子達にあんな風に言ってくれて嬉しかったんだよ?


話せないからお礼も言えない


「俺には樹里だけだから」



大翔はあたしのおでこにキスを落とした


そういえば……


《ボードのペンのインクが無くなりそうなの》


書いたボードを見せた


「樹里の体調は大丈夫か?」


あたしは小さく頷いた


「じゃあ、買いに行こう。ついでにシュークリームもな」


大翔が居るなら大丈夫


あたし達はショッピングモールに向かった