「あれ?姫乃顔真っ赤だよ?」
「うぅ…壱斗って意外と意地悪ですね」
「だって姫乃可愛いんだもん」
な、なんか壱斗今日甘いよー…
今も、私の髪を手に取って口付ける。
「い、壱斗…どうしたんですか?」
「そろそろ敬語やめようよ」
「あ、ど、どうした、の?」
「別にー?行こっか」
「は……うん」
いつの間にか繋がれていた手。
ねぇ、壱斗。
顔赤いよ?
嬉しいなー……
「あれ?壱斗じゃん」
「おぉ!尚!」
壱斗に負けないくらい長身の男の人。
隣には可愛らしい女の子。
彼は私を見てニヤッと笑った。
「姫乃ちゃん、喋んのは初めまして」
ん?どういう意味?
「あ、お前余計なこと言うなって!これ、親友。藤堂尚。」
「初めまして。西川姫乃です」
「知ってる」
「だから、余計なこと言うなって言ってんだよ!じゃーな!」
「ハハ。バイバイ、姫ちゃ~ん」
「あ、はい…」
壱斗、なんかさっきより顔赤くなってる?
「壱斗、尚…さん?って、私のこと知ってるの?」
「あ、さぁ?知ってんの…かな?わかんね!」
んー、なんか煮え切らない返事。
ま、いっか。楽しもう!
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