………違う 壱斗が私をフッたのはほんとのこと。 夢だったのは……… 今まで壱斗と過ごした日々なんだ。 「姫ちゃん」 いつのまにか隣に立っていた雅斗さんの姿が滲んでゆく。 「私は、お姫様じゃなかったみたい……っ」 シンデレラのように王子様と夢を見た。 12時の鐘が鳴って 王子様と離ればなれになる。 「王子様は……私を選んでくれなかった……」 だけど…… 結局は私の片想いで もう、王子様と過ごす日々は ………来ない。 *