いつの間にか隣に立っていた雅斗さんが、いつものテンションで言った。


「はい……そうです」


「へー、可愛いね」



美帆は、雅斗さんを敵視しているのか斎藤さんの影に隠れてシャーシャーうなっている。



斎藤さんも、美帆を隠すように手を広げた。



「美帆、雅斗様にはあまり近付くなよ」


「うぉい、斎藤!!」


何、この図。


すっごいおもしろい。



「俺そんなに怖いかなぁ?」


雅斗さんは苦笑いしながら首を傾げている。



いや、怖いっていうか………









食べられそう?





「おい、姫乃」


明斗くんが、顔だけニコニコしながらどす黒い声で話しかけてきた。



「な、なんでございましょう」


「何語しゃべってんの。この女達は、なぁに?」



か、可愛く言っても!


目は笑ってないから!




「お、お友達!」


「へー、ともだちねぇ?……さっきから何もしゃべってないのに?」


「…………」


「壱斗お兄ちゃんがめあてなの?それとも雅斗?史斗?」



それがわかるって……この子、何歳?



*